Coraline

Coraline

Coraline
YL4.0　語数30653語　SSS書評
Coralineの一家は古い屋敷に引っ越してきた。Coralineは両親が忙しく相手をしてくれないので一人で広い庭、いくつもある部屋を散策したり、同じ屋敷に住む、ちょっと変わった住人達と話したり。ある時、鍵で閉じられた場所から、不思議な世界へ入り込んでしまう。そこは、その屋敷そっくりな作りで、黒いボタンの目をした別のお母さん、お父さん、住人達が住んでいる。やさしい「別のお母さん」は、ずっとこの世界で過ごすよう言うのだが。。映画「コララインとボタンの魔女」の原作。
薄暗い夢の中を漂っているような、奇妙な感覚が魅力的です。ゆっくりゆっくり時間をかけて読んでしまいました。前半の、平行世界の幻想的な空気がたまらなくいい。魔女の作り上げる世界が、ある部分ではとても緻密で、でも微細なところに疎かな感じ、張り巡らせたクモの巣の中にいるような感じも、不気味さを増しています。後半部分にかけて、ボタンの母親が変貌していき、そこから恐ろしくなっていくのですが、悪い夢を見そうなほどでした。（恐くなってからは読み飛ばしてしまいました　笑。）最後の手は恐い。
大好物な本でした。難しかったケド。

910冊 2,873,493語です。